超特急資料室 >> 過去問 >> 第48回試験 >> 択一式 労災保険法及び徴収法


第48回(平成28年)試験問題から   【択一式問題】
[リモコン]

 48択労災
災保険法及び徴収法
〔問1〕  労災保険法の適用に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
 障害者総合支援法に基づく就労継続支援を行う事業場と雇用契約を締結せずに就労の機会の提供を受ける障害者には、基本的には労災保険法が適用されない。
 法人のいわゆる重役で業務執行権又は代表権を持たない者が、工場長、部長の職にあって賃金を受ける場合は、その限りにおいて労災保険法が適用される。
 個人開業の医院が、2、3名の者を雇用して看護師見習の業務に従事させ、かたわら家事その他の業務に従事させる場合は、労災保険法が適用されない。
 インターンシップにおいて直接生産活動に従事しその作業の利益が当該事業場に帰属し、かつ事業場と当該学生との間に使用従属関係が認められる場合には、当該学生に労災保険法が適用される。
 都道府県労働委員会の委員には、労災保険法が適用されない。
 解答  C

問2
〔問2〕  業務起因性に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
A  道路清掃工事の日雇い労働者が、正午からの休憩時間中に同僚と作業場内の道路に面した柵にもたれて休憩していたところ、道路を走っていた乗用車が運転操作を誤って柵に激突した時に逃げ遅れ、柵と自動車に挟まれて胸骨を骨折した場合、業務上の負傷と認められる。
B  炭鉱で採掘の仕事に従事している労働者が、作業中泥に混じっているのを見つけて拾った不発雷管を、休憩時間中に針金でつついて遊んでいるうちに爆発し、手の指を負傷した場合、業務上の負傷と認められる。
C  戸外での作業の開始15分前に、いつもと同様に、同僚とドラム缶に薪を投じて暖をとっていた労働者が、あまり薪が燃えないため、若い同僚が機械の掃除用に作業場に置いてあった石油を持ってきて薪にかけて燃やした際、火が当該労働者のズボンに燃え移って火傷した場合、業務上の負傷と認められる。
D  建設中のクレーンが未曽有の台風の襲来により倒壊するおそれがあるため、暴風雨のおさまるのを待って倒壊を防ぐ応急措置を施そうと、監督者が労働者16名に、建設現場近くの、山腹谷合の狭地にひな壇式に建てられた労働者の宿舎で待機するよう命じたところ、風で宿舎が倒壊しそこで待機していた労働者全員が死亡した場合、その死亡は業務上の死亡と認められる。
E  以前にも退勤時に約10分間意識を失ったことのある労働者が、工場の中の2℃の場所で作業している合間に暖を採るためストーブに近寄り、急な温度変化のために貧血を起こしてストーブに倒れ込み火傷により死亡した場合、業務上の死亡と認められる。
 解答  B

問3
〔問3〕  通勤災害に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
A  商店が閉店した後は人通りがなくなる地下街入口付近の暗いところで、勤務先からの帰宅途中に、暴漢に後頭部を殴打され財布をとられたキャバレー勤務の労働者が負った後頭部の裂傷は、通勤災害と認められる。
B  会社からの退勤の途中に、定期的に病院で、比較的長時間の人工透析を受ける場合も、終了して直ちに合理的経路に復した後については、通勤に該当する。
C  午前の勤務を終了し、平常通り、会社から約300メートルのところにある自宅で昼食を済ませた労働者が、午後の勤務に就くため12時45分頃に自宅を出て県道を徒歩で勤務先会社に向かう途中、県道脇に駐車中のトラックの脇から飛び出した野犬に下腿部をかみつかれて負傷した場合、通勤災害と認められる。
D  勤務を終えてバスで退勤すべくバス停に向かった際、親しい同僚と一緒になったので、お互いによく利用している会社の隣の喫茶店に立ち寄り、コーヒーを飲みながら雑談し、40分程度過ごした後、同僚の乗用車で合理的な経路を通って自宅まで送られた労働者が、車を降りようとした際に乗用車に追突され負傷した場合、通勤災害と認められる。
E  マイカー通勤をしている労働者が、勤務先会社から市道を挟んだところにある同社の駐車場に車を停車し、徒歩で職場に到着しタイムカードを押した後、フォグライトの消し忘れに気づき、徒歩で駐車場へ引き返すべく市道を横断する途中、市道を走ってきた軽自動車にはねられ負傷した場合、通勤災害と認められる。
 解答  D

問4
〔問4〕 労災保険給付に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
A  被災労働者が、災害現場で医師の治療を受けず医療機関への搬送中に死亡した場合、死亡に至るまでに要した搬送費用は、療養のためのものと認められるので移送費として支給される。
B  労働者が遠隔地において死亡した場合の火葬料及び遺骨の移送に必要な費用は、療養補償費の範囲には属さない。
C  業務災害の発生直後、救急患者を災害現場から労災病院に移送する場合、社会通念上妥当と認められる場合であれば移送に要した費用全額が支給される。
D  死体のアルコールによる払拭のような本来葬儀屋が行うべき処置であっても、医師が代行した場合は療養補償費の範囲に属する。
E  医師が直接の指導を行わない温泉療養については、療養補償費は支給されない。
 解答  D

問6
〔問5〕  業務災害及び通勤災害に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。
 業務上の疾病の範囲は、労働基準法施行規則別表第一の二の各号に掲げられているものに限定されている。
 業務に従事している労働者が緊急行為を行ったとき、事業主の命令がある場合には、当該業務に従事している労働者として行うべきものか否かにかかわらず、その行為は業務として取り扱われる。
 業務に従事していない労働者が、使用されている事業の事業場又は作業場等において災害が生じている際に、業務に従事している同僚労働者等とともに、労働契約の本旨に当たる作業を開始した場合には、事業主から特段の命令がないときであっても、当該作業は業務に当たると推定される。
 業務上の疾病が治って療養の必要がなくなった場合には、その後にその疾病が再発しても、新たな業務上の事由による発病でない限り、業務上の疾病とは認められない。
 労災保険法第7条に規定する通勤の途中で合理的経路を逸脱した場合でも、日常生活上必要な行為であって厚生労働省令で定めるものをやむを得ない事由により行うための最小限度のものである場合は、当該逸脱の間も含め同条の通勤とする。
 A 一つ  B 二つ  C 三つ
 D 四つ  E 五つ  
 解答  C
48労災保険法及び徴収法

問6
〔問6〕  遺族補償給付に関する次の記述のうち、誤っているものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか。
 傷病補償年金の受給者が当該傷病が原因で死亡した場合には、その死亡の当時その収入によって生計を維持していた妻は、遺族補償年金を受けることができる。
 労働者が業務災害により死亡した場合、当該労働者と同程度の収入があり、生活費を分担して通常の生活を維持していた妻は、一般に「労働者の死亡当時その収入によって生計を維持していた」ものにあたらないので、遺族補償年金を受けることはできない。
 遺族補償年金を受ける権利は、その権利を有する遺族が、自分の伯父の養子となったときは、消滅する。
 遺族補償年金の受給権を失権したものは、遺族補償一時金の受給権者になることはない。
 労働者が業務災害により死亡した場合、その兄弟姉妹は、当該労働者の死亡の当時、その収入により生計を維持していなかった場合でも、遺族補償一時金の受給者となることがある。
 A (アとウ)  B (イと工)  C (ウとオ)
 D (アと工)  E (イとオ)  
 解答  B

問7
〔問7〕  特別支給金に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
A  休業特別支給金の支給の申請に際しては、特別給与の総額について事業主の証明を受けたうえで、これを記載した届書を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。
B  休業特別支給金の額は、1日につき算定基礎日額の100分の20に相当する額とされる。
C  傷病特別支給金は、受給権者の申請に基づいて支給決定されることになっているが、当分の間、事務処理の便宜を考慮して、傷病補償年金または傷病年金の支給を受けた者は、傷病特別支給金の申請を行ったものとして取り扱って差し支えないこととされている。
D  特別給与を算定基礎とする特別支給金は、特別加入者には支給されない。
E  障害補償年金前払一時金が支給されたため、障害補償年金が支給停止された場合であっても、障害特別年金は支給される。
 解答  B

〔問8〕〜〔問10〕は、徴収法
問8
〔問8〕  有期事業の一括に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
 有期事業の一括の対象は、それぞれの事業が、労災保険に係る保険関係が成立している事業のうち、建設の事業であり、又は土地の耕作若しくは開墾又は植物の栽植、栽培、採取若しくは伐採の事業その他農林の事業とされている。
 有期事業の一括の対象となる事業に共通する要件として、それぞれの事業の規模が、労働保険徴収法による概算保険料を算定することとした場合における当該保険料の額が160万円未満であり、かつ期間中に使用する労働者数が常態として30人未満であることとされている。
 労働保険徴収法第7条に定める有期事業の一括の要件を満たす事業は、事業主が一括有期事業開始届を所轄労働基準監督署長に届け出ることにより有期事業の一括が行われ、その届出は、それぞれの事業が開始された日の属する月の翌月10日までにしなければならないとされている。
 当初、独立の有期事業として保険関係が成立した事業が、その後、事業の規模が変動し有期事業の一括のための要件を満たすに至った場合は、その時点から有期事業の一括の対象事業とされる。
 有期事業の一括が行われると、その対象とされた事業はその全部が一つの事業とみなされ、みなされた事業に係る労働保険徴収法施行規則による事務については、労働保険料の納付の事務を行うこととなる一つの事務所の所在地を管轄する都道府県労働局長及び労働基準監督署長が、それぞれ、所轄都道府県労働局長及び所轄労働基準監督署長となる。
 解答  E

問6
〔問9〕  平成28年度の概算保険料に係る認定決定に不服のある事業主が行うことができる措置に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。
 事業主は、当該認定決定について、その処分庁である都道府県労働局歳入徴収官に対し、異議申立てを行うことができる。
 事業主は、当該認定決定について、その処分に係る都道府県労働局に置かれる労働者災害補償保険審査官に対し、審査請求を行うことができる。
 事業主は、当該認定決定について、厚生労働大臣に対し、再審査請求を行うことができる。
 事業主は、当該認定決定について、直ちにその取消しの訴えを提起することができる。
 事業主は、当該認定決定について、取消しの訴えを提起する場合を除いて、代理人によらず自ら不服の申立てを行わなければならない。
 A 一つ  B 二つ  C 三つ
 D 四つ  E 五つ  
 解答  A

問6
〔問10〕  労災保険のいわゆるメリット制に関する次の記述のうち、誤っているものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか。
     なお、本問において「メリット増減幅」とは、メリット制による、労災保険率から非業務災害率を減じた率を増減させる範囲のことをいう。
 メリット制が適用される事業の要件である@100人以上の労働者を使用する事業及びA20人以上100人未満の労働者を使用する事業であって所定の要件を満たすものの労働者には、第1種特別加入者も含まれる。
 メリット制とは、一定期間における業務災害に関する給付の額と業務災害に係る保険料の額の収支の割合(収支率)に応じて、有期事業を含め一定の範囲内で労災保険率を上下させる制度である。
 メリット収支率を算定する基礎となる保険給付の額には、第3種特別加入者に係る保険給付の額は含まれない。
 継続事業(建設の事業及び立木の伐採の事業以外の事業に限る。)に係るメリット制においては、所定の要件を満たす中小企業事業主については、その申告により、メリット制が適用される際のメリット増減幅が、最大40%から45%に拡大される。
 メリット収支率を算定する基礎となる保険給付の額には、特定の業務に長期間従事することにより発症する一定の疾病にかかった者に係る保険給付の額は含まれないが、この疾病には鉱業の事業における粉じんを飛散する場所における業務によるじん肺症が含まれる。
 A (アとウ)  B (イとウ)  C (イとオ)
 D (ウと工)  E (工とオ)  
 解答  C

45択一式労働基準法及び労働安全衛生法
48労災保険法及び徴収法

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